屋根修理

物置屋根は自分で修理できる?材質ごと劣化のサインやメーカー別仕様を解説

冬用タイヤや季節品など、普段使わない物を入れておくのに便利な物置ですが、雨ざらしのため屋根の劣化などが非常に目立ちます。雨漏りなどで中の物が濡れたら大変ですので、劣化を発見したらなるべく早めに対処しましょう。

この記事では自分でできる応急処置から業者に修理依頼する際の費用、材質ごとの劣化症状、物置メーカーの仕様について網羅しています。物置小屋の屋根修理に関して情報を集めている方は参考にしてください。

自分でできる応急処置法&費用

物置屋根にひび割れや穴を発見したら、まずは中の物が雨に濡れないよう応急処置が必要です。ホームセンターで手に入る材料を使った補修方法も一緒にご紹介していきます。

ブルーシート張り

物置屋根のどの部分から雨漏りしているのか分からない時は、屋根全体にブルーシートをかぶせることをおすすめします。ブルーシートが風で飛ばされたりあおられないよう、端に土を入れた土のう袋を何カ所かに置くと良いでしょう。

ただし高所での作業は危険ですので、少しでも危ないなと感じたら作業を中断し、必ず二人以上で行うようにして下さい。

防水テープ貼り

屋根にほんの少しのひび割れや穴を発見したら、防水テープや補修用のテープを使って応急処置が可能です。この時は必ず防水効果の高いテープを使用しましょう。

テープを貼りつける箇所はあらかじめ紙やすりでサビを落とし、洗剤を使って汚れを洗い流します。この作業を怠るとテープの付きが悪くなったり、すぐ剥がれたりしてしまいます。水分は十分に乾かしてからテープを貼りましょう。

コーキング補修

市販のコーキング剤でひび割れや小さな穴をふさぐ補修方法があります。コーキング補修の工程はこちらです。

  1. マスキングテープで周囲を養生する
  2. 紙やすりで塗装やサビ、汚れを落とす
  3. 雑巾や水洗いでふき取り乾燥させる
  4. コーキングが接着しやすくなるようプライマーを塗布
  5. プライマーが乾いたらヘラでコーキングを塗りこむ
  6. コーキング剤が乾いたらマスキングテープを剥がす

コーキングを塗りこむコツは穴やヒビ部分を埋めるように塗りこむことです。マスキングテープは長時間放置すると剥がせなくなりますので忘れずに剥がしてください。

防水テープを使った補修よりも雨漏りを長時間防げますが、あくまで応急的な補修と考え、なるべく早めに本格的な修理や屋根の張り替えを検討した方が良いでしょう。

DIYによる物置屋根修理方法&費用

物置屋根はそれほど大きくない物ならDIYで修理することも可能です。こちらでは波板とトタンの修理方法についてご紹介していきます。

波板張り替え

DIYで波板を張り替える際は脚立を使い、慣れていない方は2人以上で作業を行ってください。電動ドライバーやかなのこぎりなど、道具を揃える必要があります。

材料費は5千~1万円前後、作業時間は5時間程度と見ておきましょう。

波板の修理や張り替え、寸法の取り方に関してはこちらの記事に詳しく記載されていますのでぜひ参考にしてみてください。

トタン屋根の塗装・張り替え

自分でトタン屋根を塗装する場合は、あらかじめ表面のサビを落としてから塗料を塗るようにして下さい。

サビ止め塗料を下塗りした後に油性塗料で塗装していきます。塗装を行う場合は必ず晴れた日を選ぶようにしてください。費用はサビ止めや塗料、刷毛などを合計して3千~5千円程度です。

トタン屋根の張り替えは、サイズがピッタリ合うものをお店で見つけられれば自分でも修理が可能です。

業者に依頼する際の修理費用相場

DIYでの応急処置や補修には限界があるため、業者に修理を依頼すると安心できるのではないでしょうか。

ここでは物置屋根の塗装・葺き替え・重ね葺きによる修理の方法と費用相場について解説していきます。

サビ止め+塗装

物置屋根が金属製の場合、定期的にサビ止め塗装でメンテナンスすることをおすすめします。金属製の屋根は水や汚れ、潮風や酸性雨の影響でサビることがあります。

このサビを放置しておくと次第に内部まで侵食し、屋根に穴が開いてしまいます。ひどい状態になる前に塗装をすることで5~7年ほどは寿命を延ばせます。主な流れは以下の通りです。

  1. 塗装の前に表面に付いたサビをワイヤーブラシなどできれいに落とす
  2. 高圧洗浄で金属屑を洗い流して乾かしたら、周囲を養生
  3. 下塗りとしてサビ止め塗装
  4. 住宅屋根と同色の塗料を使って中塗り・上塗り

このとき使用する塗料の種類や機能によって相場が変わりますが、5万~20万円前後で収まります。

関連記事:屋根塗装工事の費用相場まとめ!納得がいく工事にする為に抑えるポイント5つ

葺き替え工事

サビや破損がひどく、何十年もメンテナンスしていない屋根は思い切って葺き替えることをおすすめします。葺き替えとは、既存の屋根材を撤去して下地も一新、新しい屋根を乗せ換えるリフォーム方法のことです。

同時に雨どいなども交換すると耐久年数が大幅に伸びます。使用する屋根材はトタンやガルバリウム鋼板など、種類によって価格が異なり、相場は5万~40万円前後かかると見ておくのが無難です。

関連記事:屋根の葺き替え(張り替え)費用の相場は?施工を安くする方法やメリットを解説

重ね葺き工事(カバー工法)

屋根が傷んでいるが葺き替えるほどでもない状態の場合は、既存の屋根の上から新しい屋根を乗せる重ね葺きがおすすめです。古い屋根を撤去する必要がなく、費用が3万~30万円ほどと葺き替えよりも工事費が安く済みます。

工事方法は以下の通りです。

  1. 既存の屋根の桁に合わせて野地板を貼りつける
  2. 防水シートを野地板に張る
  3. 新しい屋根材を固定する
  4. 水きり金具を設置
  5. 重ね部分や接合部にシーリングを充填

関連記事:カバー工法(重ね葺き)にかかる費用相場は?工事を行うメリットや業者選びを解説

物置屋根はなぜ劣化する?劣化を早めるNGな置き場所

物置は屋外に設置することが多く、紫外線や風雨の影響を受けて劣化が進みます。特に屋根は一番にその影響を受けるため、外壁よりも劣化が激しくなります。

少しでも物置屋根の劣化を防ぐにはまず置き場所を考えましょう。物置に適さない設置場所は以下の通りです。

  • 家の屋上
  • 家の屋根から雨や雪が直接落ちる場所
  • 風の通り道や風当たりの激しい場所
  • 崖のそば
  • バルコニーや避難経路

家の屋上は劣化がより進むだけでなく、固定する箇所が少ないと倒壊や破損の危険があります。

崖のそばや風当たりの激しい場所も倒壊の危険がありますので避けましょう。また屋根の上に物を乗せたままにしておくのも劣化を早める原因です。

樹脂製屋根の劣化症状と修理のタイミング

手づくりの物置には波板やパネルといった樹脂製の屋根が使われます。主な劣化症状や修理のタイミングについて見ていきましょう。

塩化ビニール樹脂

「塩ビ」とも呼ばれる塩化ビニール樹脂は耐久性があまり高くないため、状態が変化して元の強度を保てなくなることもあります。

塩化ビニール樹脂は次のような原因で変化が生じます。

  • 太陽光
  • 紫外線
  • 雨水
  • 酸素による酸化反応
  • 昼夜の温度変化

長い時間紫外線や風雨にさらされるとこのような変化が現れます。

  • 変色…色が白や黄色に変わる
  • 硬化…硬くなる
  • 変形…反りが生じる
  • 割れ…ひびが入る・欠ける

耐候性の低いプラスチック素材は変色や硬化が起こると元の強度を保てなくなり、少しの風でひびが入ったり割れるようになります。修理するには屋根全体を葺き替える工事が必要です。

ポリカーボネート

ポリカーボネートは樹脂素材の中でも特に高い耐衝撃性が特徴です。しかし紫外線に弱く、長い時間太陽の光を浴び続けると耐衝撃性が下がったり変色していきます。

物置に使う場合は波板になっている状態で使用することが多いでしょうから、割れた部分の交換や張り替えで対応可能です。

FRP(繊維強化プラスチック)樹脂

FRP樹脂とはプラスチックにガラス繊維を組み合わせた高強度の樹脂です。アルミよりも軽いうえ、鉄よりも曲げ剛性に優れているのでさまざまなものに使われています。

金属のようにサビたりしない一方でやはり紫外線の影響を受けるため、長く使うにはメンテナンスが欠かせません。屋外で使うFRPの屋根にはコーティングや塗装をして表面を強化するようにしましょう。

金属製屋根の劣化症状と修理のタイミング

物置にはトタンやガルバリウム鋼板といった金属製の屋根も多く使われています。これらの劣化症状や修理法についても見ていきます。

トタン・カラートタン

鉄に亜鉛でメッキしたトタンは、波板の状態で物置屋根に使われています。トタンは雨や潮風が付着したままでいるとサビやすく、放置すると穴が開いて雨漏りの原因になります。

物置を設置して10年以内なら表面の塗装が薄くなる症状が現れます。塗装の色が薄くなったり表面に白い粉がつく「チョーキング現象」が見られたら塗装メンテナンスを行いましょう。

ただサビを放置して穴が開いて雨漏りしている状態では、塗装によるメンテナンスが不可能です。屋根の張り替えや重ね葺きを考えた方が良いでしょう。

ステンレス

ステンレスはトタンと比べて強度が高く、耐食性に優れた金属です。

強くてさびにくいのが特徴のステンレスですが、金属であることに変わりないため環境によってはサビてしまうことも。ステンレスは主にこのような原因でサビてきます。

  • 汚れ
  • 水分
  • 酸性雨に含まれる酸
  • 潮風に含まれる塩分
  • 他の金属が接触することで起こる「もらいサビ」

ステンレスのサビは中性洗剤を付けたスポンジでふき取ることで落とせます。また市販のステンレス用清掃液を使っても良いでしょう。落ちにくいサビはステンレス製ブラシでこすり落としてください。

ガルバリウム鋼板

住宅の外壁や屋根材にも使われているガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛のメッキがされているため、耐用年数が20年と長いのが特徴です。またサビにくく軽い素材なので、塩害が心配な地域の屋根にも採用されています。

とはいえ表面にキズが付きやすいというデメリットがあるため、傷のついた部分から赤さびが発生したり、もらいサビや塩害による白サビといった症状が現れることがあります。

業者にメンテナンスを依頼する場合は塗装がベストです。10年~15年ごとに表面の塗膜を保護する目的で塗り替えを行ってください。

主な物置メーカーの仕様について

設置するだけですぐ使える既製の物置は、各メーカーから様々な仕様で販売されています。こちらでは主要な物置メーカー3社の物置についてご紹介していきます。

イナバ物置

イナバ物置の屋根にはアクリル塗装が施してあり、外側がウレタン塗装となっています。どちらの塗料も外壁や屋根によく使われている塗料ですが、それほど耐久性が高いという訳でなく、10年程度で塗り替えが必要になります。

ただイナバ物置では劣化を防ぐ目的で重ね塗りをしていたり、雨水侵入テストを独自で行っているなど、物置の品質維持のために様々な取り込みを行っています。

ヨド物置

ヨド物置の屋根には耐久性の高いガルバリウム鋼板が使われています。先ほども少し説明した通り、ガルバリウム鋼板は軽くて耐用年数が長いのが魅力の金属です。

ガルバリウム鋼板は「メンテナンス不要」と言われていますが、サビを防ぐには定期的なお手入れが欠かせません。

タクボ物置

上記の2メーカーに比べ、比較的安い価格が魅力なタクボ物置には焼付塗装が施されています。焼付塗装とは100度以上の高温で塗料を素地と密着させる塗装方法です。

これにより耐久性や耐候性がアップするなど、塗料の機能を最大限に引き出すことができます。処理後の耐用年数は塗料の種類によって異なりますが5年~20年ほどです。塗装が剥げたりチョーキング現象が見られた場合は塗り直しが必要となります。

物置屋根の修理費用を抑えるには?

物置屋根の修理費用を抑えるにはいくつかの方法があります。

屋根材の種類に応じた業者に依頼

物置屋根を修理する場合、屋根材の種類に応じて依頼する業者を選ぶと費用が安くなります。たとえばトタンやガルバリウム鋼板屋根なら板金業者、波板などの樹脂製屋根ならエクステリア業者や工務店などです。

お宅の屋根材を修理できる職人が在籍している業者の方が、下請けに出すマージンがかからないため安くなります。また住宅の屋根修理専門の業者でも物置の屋根修理ができる場合があります。

火災保険を申請する

物置屋根が壊れた原因が強風や大雪なら、火災保険で修理費をカバーできる場合があります。また大きな雹(ひょう)が降ってきて屋根に穴が開いたというケースでも火災保険が適用されるでしょう。

屋根修理に使える火災保険についてはこちらの記事をお読みください。

物置屋根はこまめにチェックして軽いうちに修理しよう!

物置屋根は素材や置いている場所によって様々な劣化症状が現れます。放っておくとサビて雨漏りが発生したり、破損して飛んで行ってしまったりすることもあるためなるべく早めの応急処置や修理が必要です。

物置屋根を長持ちさせるにはこまめなチェックとメンテナンスが重要です。劣化が軽いうちに修理すれば、費用の節約にもなります。

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