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他の屋根材に比べて寿命が長い瓦屋根。そんな瓦屋根において修理が必要なタイミングが分からない人も多いのではないでしょうか。
ただ修理や補修が必要なときは必ず劣化サインが現れます。この記事では、瓦屋根の修理が必要になる劣化サインについて解説します。
瓦屋根修理が必要な劣化サイン
瓦屋根に現れる劣化サインは主に3つあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
瓦の破損やひび割れ
瓦は屋根材の中でも高い耐久性を誇るので、多少の衝撃で破損したりひび割れたりすることはありません。ただ、台風や暴風、地震などの自然災害により瓦が割れることがあるのです。
瓦の破損やひび割れは悪化すると、雨漏りの原因になることも少なくありません。特に自然災害が起きた後は入念に瓦屋根の状態を確認しましょう。
瓦がズレている
破損やひび割れと同様に、大きな地震が起こると瓦がズレることがあります。また寿命が長いといわれる瓦ですが、経年劣化で固定が弱まり瓦がズレてしまうことがあるのです。
瓦がズレると、そこに隙間が出来るので雨漏りの原因になります。瓦のズレは見た目にも分かりやすいので、気付いたら早めに対処することが望ましいです。
全体的な瓦の歪み
瓦屋根は、経年劣化で全体的に歪みが生じることがあります。瓦屋根全体がゆがむと、雨水を正常に落とせなくなるので屋根に雨が溜まってしまうことも。その結果、場合によっては雨漏りが発生する危険性があるのです。
瓦屋根全体のゆがみは修理が必要なサインです。異変を感じたら早めに修理業者に相談しましょう。
瓦屋根の修理方法と費用相場
瓦屋根の修理において一番気になるのが費用ではないでしょうか?
瓦屋根における主な修理方法は、葺き替え・葺き直し・カバー工法・部分修理の4種類あります。それぞれの修理方法の特徴や費用相場をチェックしてみましょう。
葺き替え
葺き替えは、屋根全体を新しい屋根に交換する修理方法のことです。葺き替えを行うことで屋根全体の修理ができることはもちろん、雨漏りなど大きな問題も根本から解決できます。
ただし屋根修理の中では最も費用がかかる修理方法で、費用相場や工事期間は下記のとおりです。
修理方法 | 費用相場 |
葺き替え | 180~250万円 |
葺き替えの修理がおすすめなのは、屋根全体に劣化が見られたり激しい雨漏りが起きたりする場合です。
また葺き替えは美観もキレイにできるので新品同様の屋根にしたい人にもおすすめです。ただ一方で費用を抑えたい人には向きません。
葺き直し
葺き直しとは、屋根瓦は既存のままに下地部分のみを修理する方法のことです。瓦の下地部分を補修するため瓦はすべて取り外さなければいけません。
しかし、既存の瓦屋根を再利用するので屋根材の購入費用がかかりません。葺き直しにおける費用相場や工事期間は下記のとおりです。
修理方法 | 費用相場 |
葺き直し | 140~210万円 |
瓦自体に劣化は見られず、下地に劣化が見られる場合に適した修理方法になります。ただ一方で下地のみを補修するので屋根の見た目の印象はまったく変わりません。外観もキレイにしたい場合は他の修理方法を選びましょう。
部分修理
瓦屋根の部分修理とは、その名の通り部分的に修理を行うことです。屋根全体に劣化が見られないときに適した修理方法で、費用を抑えられるのも嬉しいポイントです。
また、瓦だけでなく下地や漆喰などに異常が見られた場合も一緒に問題を解決できます。部分修理における費用相場や工事期間は下記のとおりです。
修理相場 | 費用相場 |
部分修理 | 20~50万円 |
瓦屋根の劣化の範囲が狭い場合には、部分修理が好ましいでしょう。ただし、部分修理で一部だけキレイな状態になると他の部分が目立ってしまうことも少なくありません。
結果的に新しい瓦を取り付けるほうが安く済む場合もあるので、判断に困るときは業者に相談するのが一番です。
瓦屋根修理を安く済ませる方法
劣化状況によっては費用を抑えて瓦屋根を修理できる方法もあります。しかし、安くできる方法があるなら知りたいと考える人も多いはず。そこで瓦屋根修理を安く済ませる方法を紹介します。
火災保険を利用する
屋根の劣化が風災によるものであれば、火災保険が適用されて修理費用が無料になる場合があります。そもそも風災とは、台風や突風、竜巻など強い風による災害のことです。火災保険は風災が補償対象になるので、認可を受ければ保険金を受け取ることができます。
- 「風災」だと認められること
- 屋根修理が必要になってから3年以内であること
- 屋根修理の費用が20万円以上であること
- 代行申請ではなくあなた自身で申請すること
ただし、火災保険が適用されるのは風災の影響を受けた場合のみです。経年劣化による屋根の破損など風災にまったく関係ない場合は、認可されることはありません。どこまで補償されるか不安な人は、まず加入する火災保険を確認して風災における対象範囲を確認しましょう。
屋根屋根修理をDIYする
劣化状況によっては自分で修理を行うことが可能です。自分で修理を行えば、業者への依頼費用がかからないので安く済ませられます。自分でDIYできる劣化症状は、小さなひび割れの場合です。道具や材料を一式揃えられれば、自分で行えます。
ただし、自分で修理行う場合はあくまで応急処置になります。自分でDIYできる程度か判断に困ったときはまずはプロの業者に相談してみましょう。
屋根の点検や見積もりは無料で引き受けてくれる業者も多いです。DIYするかどうかは、点検や見積もりを確認してからでも遅くないでしょう。
瓦屋根修理をDIYする方法
実際に屋根修理を自分で行う方法を解説します。手順はもちろん必要な材料も説明しているので、事前に確認して準備を進めましょう。
防止テープで補修する
ホームセンターなどで簡単に入手できる防止テープでひび割れを補修する方法があります。防止テープは表面に撥水加工が施されているので、ひび割れの補修には最適なアイテムです。手順は以下のとおりになります。
- 割れた瓦を撤去
- 防水テープを貼る箇所を拭く
- 割れた瓦に防水テープを貼り元の形に戻す
- 下地(野地板)が破損していた場合は塞ぐ
- 瓦を元の位置に戻す
パテで補修する
ペースト状の充填材であるパテを使用した補修方法もあります。パテはひび割れに塗布すれば、雨水の侵入を防げる便利なアイテムです。パテの他にも塗布するためのヘラやガルバリウム鋼板も準備しましょう。すべてホームセンターなどで購入できます。手順は以下のとおりです。
- 割れた箇所にパテを塗布
- はみ出した部分は雑巾等で綺麗に拭く
- ヘラを使用して表面を滑らかに整える
- 加工したガルバリウム鋼板を差し込む
- パテで補修した瓦をのせれば完了
瓦を交換する
ひび割れが大きい瓦の場合は、新しいものに変える方法もあります。瓦専門店に行けば、1枚100円程度に購入することが可能です。
ただし瓦のサイズが異なることもあるので寸法調整も行う必要があります。張り替えるときに隙間ができると雨漏りの原因になるので注意しましょう。
瓦屋根修理をDIYする際の注意点
瓦屋根の劣化程度が小さい場合、自分で修理や補修を行うことが可能です。しかし修理や補修は屋根に登る必要があるので、一歩間違えば大怪我に繋がることもあるかもしれません。そこで、瓦屋根修理をDIYする際の注意点を解説します。
落下しないように注意する
自分で瓦屋根を修理する際は、大前提として絶対に落下しないように注意しましょう。2階建の1軒屋の場合、地上から屋根まで3メートルほどの高さにまで及びます。瓦屋根の修理中に足を滑って落下したら大怪我になることは間違いありません。
常に気を抜かず集中して作業を行いましょう。作業日は雨が降った翌日や湿気の多い日は、足が滑る危険性があるので避けるのが無難です。
また作業するときは滑りやすい靴は履かず、安全性の高い靴を選ぶことも重要なポイントです。「自分なら大丈夫」という過信が事故に繋がることも多いので、十分に気を引き締めて作業しましょう。
作業しやすい服装を着用する
作業するとき足が滑って落下する事例も多いので、滑らない靴を選ぶのがとても重要です。ただ滑らない靴を履いているからといって、どんな洋服を着用しても良いわけではありません。
例えば裾の長いボトムスを履いて作業すると移動するときに足を引っ掛ける可能性もあります。作業するときは、動きやすい服装を心がけましょう。また瓦屋根の修理を行う際は、複数人で行うのも望ましいです。
なぜなら、何か問題が起こってもすぐに助けを呼びに行けるからです。家族や友達など作業当日は誰かに見守ってもえる体制を整えることが望ましいでしょう。
ブルーシートは長期間放置しない
瓦屋根の修理方法にブルーシートを使う方法もあります。ブルーシートをひび割れが確認できた瓦の上に置けば、雨漏りを防ぐことが可能です。
一時的な応急処置になりますが、少しの間は雨漏りの心配は必要ありません。ただし長期間ブルーシートを置いた状態にしておくのが避けましょう。
なぜなら、ブルーシートで覆われている部分が完走できなくなるので腐食やサビを進行させる場合があるからです。ブルーシートはあくまで応急処置になるので、早めにひび割れ部分を補修することが望ましいです。
瓦屋根の劣化に気付いたら早めに対処しよう!
瓦屋根は寿命が長いので、修理や補修は必要ないと考えている人も少なくありません。瓦は他の屋根材に比べて寿命が長い傾向にありますが、それでも経年劣化や自然災害により瓦が劣化します。
そのまま放置すると劣化が進行して大規模な修理が必要になることもあります。瓦屋根の劣化に気付いたら、早めに対処するようにしましょう。