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天井にシミやカビがあると雨漏りの疑いがあります。このサインをそのままにせずに本当に雨漏りしているのか確認をして、雨漏りを起こしている場合は早急に対処しましょう。
この記事では天井からの雨漏りの原因と応急処置、修理方法と費用相場、業者の選び方をご紹介します。
この記事を監修した人
監修者
「屋根雨漏りプロ」として、関西、関東その他地域に屋根と雨漏り修理に特化したサービスを提供。大阪市内の高等学校を卒業後、自動車整備関連の勤務を経て住宅リフォーム業界に転職。現場での経験を積んだ後に独立。雨漏り修理においては豊富な経験を持ち、雨漏りの散水試験に強みを発揮し、多くの実績を持つ。他社が一辺倒な修理方法に頼る中、徹底した原因追究とお客様のニーズに合わせた最適な修理を提案する。
天井のシミやカビは雨漏りのサイン?
天井にシミやカビがあれば必ず雨漏りが起きているかというと、そういうわけではありません。天井のシミやカビができる原因は下記のようなことが挙げられます。
- 雨漏り
- 天井の接着剤の経年変化
- 害獣の糞尿
- 結露
- 給排水配管の水漏れ
このようにシミやカビが天井にでる要因はいくつか考えられるため、あくまでも雨漏りが起きている可能性のあるサインの一つとして捉えておきましょう。
天井から雨漏りしている4つの原因
天井から雨漏りしている原因を大きく分けると「屋根」「外壁」「サッシ」「ベランダ」の4つになります。以下に具体的なことを説明していきます。
屋根
雨漏りが屋根から起きている場合は以下の要因が挙げられます。
- 屋根材やルーフィングの損傷
- 瓦のズレや割れ
- 漆喰の損傷
- 板金の浮きや損傷
- 屋根と外壁の継ぎ目の不具合
- 雨樋の詰まりや損傷
屋根は天井から雨漏りが起きる原因として最も多い場所です。
外壁
雨漏りが外壁から起きている場合は以下の要因が挙げられます。
- 外壁のクラック(ひび割れ)
- 隙間のある箇所に充填したコーキングの劣化
- サイディング目地のコーキングの劣化
- 外壁防水シートの劣化
外壁には給気口やエアコン配管ダクトの入口、固定するビス穴などわずかな隙間ができます。その隙間を埋めるためにシーリングを充填しますが、経年劣化で水が侵入することがあります。
サッシ
雨漏りがサッシから起きている場合は以下の要因が挙げられます。
- サッシ周りのコーキングの劣化
- 天窓の劣化
- サッシの施工不良
サッシ周囲のコーキングが劣化すると水が中に入ってきます。屋根に設けられる天窓も雨漏りの要因となりやすい箇所で、パッキンやコーキングが経年劣化すると雨漏りを起こします。
ベランダ
雨漏りがベランダから起きている場合は以下の要因が挙げられます。
- ベランダの防水層の劣化
- ベランダの排水詰まり
代表的なベランダ防水はウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水などです。防水層が劣化していると防水性能が低下し水を侵入させます。
天井からの雨漏りを放置してしまうリスクとは?
天井からの雨漏りを放置してしまうと建物の寿命を縮めてしまうどころか、大きな事故にまで発展する危険があります。以下に天井からの雨漏りを放置してしまうとどんなリスクがあるかを記しましたのでご覧ください。
- クロスの剥がれやシミ・カビの発生
- 天井の崩壊
- 電気配線の漏電による火災
- 木材の腐食
- シロアリ被害
- 家具や家電の損傷
- 和室天井や畳の腐食
天井にはたくさんの電気配線が這わせてあり、雨水によりショートする危険があります。電気配線のショートや漏電は最悪火災を引き起こす恐れがありますので注意が必要です。
雨漏りが起きた時の応急処置方法
ここでは雨漏りが起きた時の応急処置方法についてご紹介していきます。
天井から落ちる雨水の応急処置
天井からの雨漏りは落ちてくる水で床を濡らしてしまいます。フローリングの場合は含んだ水分で腐食しますし、畳の場合はカビを発生させます。下記にて応急処置の準備するものと手順をお伝えしていきます。
準備するもの
準備するものは以下の道具になります。
- バケツ
- 雑巾
- ブルーシート(レジャーシートなど水を通さないものでも対応可)
防災用の吸水シートも販売されていますのでこちらも用意しておくことをお勧めします。
応急処置の手順
天井から雨漏りしている際の応急処置の手順を以下に記します。
- 床が濡れている場合は雑巾で拭く
- 床を濡らさないためにブルーシートまたは吸水シートを敷く
- 水が落ちてくる場所にバケツを置く
- 落ちる水のしぶき対策にバケツの周りに雑巾やタオルなど置いておく
時間が経つほどバケツに水が溜まるため、こまめに水を捨てる必要があります。
ブルーシートで覆う
屋根やベランダなど雨漏りの原因となっている箇所にブルーシートを覆うことで、屋内への被害を抑えることができます。ブルーシートを覆う際は風で飛ばされないように土嚢などおもりを置いておきましょう。
屋根にブルーシートを覆う際は高所作業となるため大変危険です。屋根面は埃やコケなどで非常に滑りやすくなっているため、専門業者に依頼することをお勧めします。
壁につたう水はこまめに拭く
雨漏りにより壁が濡れたままになるとクロスの剥がれやカビの発生を起こします。水に濡れたクロスは硬くなり元に戻りににくくなりますし、カビの発生は健康への悪影響ともなりますので、濡れた状態を放置せずにこまめに雑巾で拭きましょう。
天井にできたシミやカビの対処方法
天井にシミができた時は中性洗剤や漂白剤を使用して拭きとることで雨染みを薄くすることができます。カビは内装用カビとり剤やエタノール、重曹などで取り除くことができます。
水回り用のカビ取り剤は、天井だと十分にすすぐことができないため使用を避けることをお勧めします。
コーキングを打って隙間を埋める
給気口やサッシ、外壁のクラックなど水の侵入口となっている箇所にコーキングを打って雨漏りを抑えることができます。コーキングの手順は下記になります。
- コーキングを打つ箇所の周りにマスキングテープを貼る
- コーキングを打つ箇所にプライマーを塗布する
- プライマー乾燥後、コーキングを打つ
- ヘラでコーキングを均す
- コーキングが乾く前にマスキングテープを剥がす
防水テープを貼る
防水テープは雨漏りしている箇所や隙間のある箇所に貼ることで雨漏りを抑える効果があります。防水テープの使用方法は下記になります。
- 防水テープの貼り付け面を掃除する
- 空気が入らないように防水テープを貼る
防水テープを貼る際は下記の点に注意ください。
- 汚れやゴミ、濡れている場所があると防水テープが剥がれてしまう
- 重ねて貼る場合は下から上に向かって貼る
DIYで雨漏りの応急処置するポイント
ここではDIYでできる応急処置と押さえておくポイントをお伝えしていきます。
DIYでできる雨漏りの応急処置
DIYでできる応急処置は下記のものがあります。
- シートを敷いてバケツで天井から落ちる水を受ける
- 雨漏りで濡れた壁をこまめに拭く
- コーキングで対処する(※雨漏り箇所が特定している場合に限る)
- 防水テープを貼って対処する(※雨漏り箇所が特定している場合に限る)
DIYで行えるのはあくまでも簡易的なことです。コーキングや防水テープの応急処置は水が侵入している箇所が特定している場合に有効ですが、特定せずに行ってしまうと余計に悪化させてしまう恐れがあります。
安全性を十分に確保すること
DIYで行う際は十分に安全を確保して行いましょう。屋根など高所作業となる場合はDIYで行うことはお勧めしません。作業の際は、怪我防止にヘルメットや作業手袋の着用、作業のしやすい服装で行うことです。また、脚立を使う時は地面が平らで安定する場所で使いましょう。
あくまでも応急処置のためすぐに業者へ連絡すること
雨漏り被害を抑えるためにも迅速に応急処置することはとても有効な行動です。しかし、雨漏りは原因を特定することでさえ難しいものであり、修理も専門的な知識と技術、経験が必要です。
そのためDIYで行う場合はあくまでも応急処置として見て、処置後は専門業者に連絡して対処してもらうことが大切です。
応急処置の方法は下記のページでもお伝えしていますのでご参考ください。
雨漏りの修理方法と費用相場
ここでは雨漏りの修理方法と費用相場をお伝えしていきます。
屋根の修理
修理方法 | 費用相場 |
葺き替え | 約80〜220万円 |
カバー工法 | 約60〜200万円 |
屋根板金の交換 | 約3〜10万円 |
漆喰補修 | 約3〜10万円 |
瓦の修理 | 約10〜30万円 |
スレートの部分補修 | 約10〜30万円 |
雨押さえ交換 | 約1,000〜3,100円/m |
コーキング補修 | 約900〜1,200円/m |
屋根からの雨漏りについては下記のページもご参考ください。
外壁の修理
修理方法 | 費用相場 |
ひび割れ補修 | 約1,700〜2,500円/㎡ (一式工事:1〜5万円) |
外壁塗装 | 約60〜100万円 |
目地シーリング打ち替え | 約700〜1,000円/㎡ (一式工事:5〜50万円) |
サイディング張り替え | 約60〜300万円 |
窓の修理
修理方法 | 費用相場 |
窓のコーキング補修 | 約3〜25万円 |
サッシの交換 | 約3〜50万円 |
ベランダの修理
修理方法 | 費用相場 |
ウレタン防水 | 約4,000〜7,000円/㎡ |
FRP防水 | 約5,000〜8,000円/㎡ |
雨漏りの修理については下記のページもご参考ください。
雨漏りを修理してもらう業者の選び方
雨漏りを修理する業者は複数ありますので、以下にて選び方のポイントをお伝えしていきます。
雨漏り修理業者の種類と特徴を知っておく
雨漏り修理は業者によって得意、不得意があります、業者の種類と得意とする修理について表にまとめましたのでご覧ください。
工事名 | 板金業者 | 塗装専門業者 | 雨漏り専門業者 | リフォーム業者 |
屋根工事 | ◎ | ◎ ※屋根塗装の場合に限る | ○ | ○ |
外壁工事 | × | ◎ ※塗装、コーキング工事の場合に限る | ○ | ○ |
窓工事 | × | ◎ ※コーキング工事の場合に限る | ○ | ○ |
ベランダ工事 | × | ◎ ※防水塗装の場合に限る | ○ | ○ |
総合工事 | × | × | × | ◎ |
原因不明の工事 | × | × | × | ◎ |
屋根からの雨漏りは板金業者に依頼する
屋根からの雨漏りは板金業者に依頼することをお勧めします。板金業者は屋根や雨樋、金属の加工取り付けなどの工事を専門とする業者です。雨漏りの原因が屋根と特定できている場合は板金業者に依頼すれば中間マージンが発生せずに費用を抑えて修理することができます。
複数の原因が考えられる場合はリフォーム業者に依頼
雨漏りの原因が複数考えられる場合はリフォーム業者に依頼するといいでしょう。リフォーム業者のメリットは総合的な工事ができることです。工事は下請けに委託するため専門業者と比べて費用は高くなりますが、雨漏り修理を一つの業者に任せることができます。
塗装で直る雨漏りは塗装業者に依頼
雨漏りの原因が外壁のクラックや塗膜、シーリングの劣化、ベランダ防水の不具合の場合は塗装業者で直すことができます。塗装業者は塗装工事やシーリングの打ち替え、ベランダ防水工事に対応し、中間マージンも発生しないため費用を抑えて修理することができます。
すぐに直したい時は雨漏り専門業者に依頼
雨漏りは原因の特定までに時間がかかることもあります。時間をかけずに修理したい場合は雨漏り専門業者に依頼するといいでしょう。
雨漏り専門業者は散水や発光液の散布、赤外線サーモグラフィーなど雨漏りの原因を特定する調査を実施しています。また、部分的に修理できることもあります。
業者へ依頼する時は火災保険の利用も検討してみよう
自然災害が原因の雨漏りは火災保険を利用して修理することができます。火災保険が利用できれば修理費用の負担を減らすことができますので、該当する場合は火災保険の利用をお勧めします。補償対象は契約する保険によって異なりますので事前に確認しておきましょう。
火災保険については下記のページでもお伝えしていますのでご参考ください。
https://ys-meister.jp/287雨漏りを起こさせないための対策
一度でも雨漏りが起きると建物に甚大な被害を与えるため、雨漏りを起こさせないことが大切です。以下に雨漏りを起こさせないための対策をまとめましたのでご覧ください。
- 自分でも建物に損傷がないか普段から確認しておく
- 業者に定期点検してもらう
- 台風や雪など気象が悪かった日は後日異常がないか確認する
- 塗装など定期的なメンテナンスを怠らない
上記のような対策は火災保険を利用する際にも影響し、劣化や損傷を放置したことが原因の場合、火災保険の補償対象外となることもあるため注意しましょう。
天井からの雨漏りは放置せずに早急に修理しよう
天井からの雨漏りは建物に甚大な被害を与え、木材の腐食、耐久性の低下、シロアリ被害などのリスクが高まります。
天井にある電気配線が雨水によりショートしてしまうと火災を引き起こすこともあるため放置せずに早急に修理しましょう。